アカデミー賞外国語映画賞受賞作と知り、映画「未来を生きる君たちへ」のDVDを購入した。
レンタルでもよかったのだが、なぜ買おうと思ったのかは、きっとこの作品の魅力にうすうす気づいていたからかもしれない。
原題は”復讐”という意味だが、邦題は直訳のようなダイレクト表現ではなく、この作品にとてもマッチしたタイトルだと思った。
大人が未来を生きていく子どもたちへ伝えるメッセージは、子どもたちにどのように映るのか、複雑に絡み合っている大人の事情や環境の中で、重要なことを伝えようとしている。
決して明るいわけではない、決して不幸なわけではない、決して理想だけではいけない。
この作品は人の心を様々な角度から捉えた話題作です。
映画「未来を生きる君たちへ」がきっかけで、最近「アカデミー賞外国語映画賞受賞作」をピックアップして観るようになった。このサイトは映画「未来を生きる君たちへ」を中心に、アカデミー賞外国語映画賞受賞作映画を特集したサイトです。
世の中には暴力が渦巻いている。大人の世界だけでなく、子供の世界の中にも。「報復は報復を生むだけ」と大人たちは子供に諭す。しかし本当は「やり返さなかったらいつまでもイジめられっ放しだ」と、子供は大人の偽善を見抜いている。では暴力には暴力で対抗するしかないのか?そんなジレンマを見事に映画化したのが本作だ。父親は息子に暴力に取り合わない事を教えるが、父親自身もまたそれが「キレイ事である」と感じているし、イジメを受けている息子をすぐに救う事もできない。しかし、その先にほのかな希望も見える事も確かだ。アカデミー外国語映画賞を受賞した本作のクオリティは高い。すべての親たちへ向けた秀作だ。
「悲しみが乾くまで」のスサンネ・ビア監督が、暴力や憎しみに満ちた世界の中で、希望を見出していく人々の姿を描いた第83回アカデミー賞外国語映画賞受賞作。出演は「暗殺の瞬間」のミカエル・パーシュブラント、「セレブレーション」のトリーネ・ディアホルム、「ヒットマン」のウルリッヒ・トムセン。
デンマークに家を持つ医師のアントン(ミカエル・パーシュブラント)は、アフリカの地に赴任し、キャンプに避難している人々の治療を行っている。
様々な患者の中には妊婦の腹を切り裂く悪党“ビッグマン”の犠牲者もいた。母マリアン(トリーネ・ディアホルム)と幼い弟のモーテンと暮らしているエリアス(マークス・リーゴード)は、毎日学校で執拗なイジメにあっていた。
父親のアントンが大好きなエリアスはその帰国を喜ぶが、両親は別居中である。ある日、母親の葬式を終えたクリスチャン(ヴィリアム・ユンク・ニールセン)が、エリアスのクラスに転校してくる。その放課後、イジメっ子のソフスにエリアスは絡まれ、クリスチャンも巻き添えを食らう。翌日、クリスチャンはソフスを殴り倒し仕返しをする。
ソフスの怪我が表沙汰になり、呼び出された父親クラウス(ウルリッヒ・トムセン)は、報復にはきりがないと諭すがクリスチャンはやり返さなきゃだめだと口応えする。帰国したアントンが、子供たちとクリスチャンを連れて出掛けた帰り、モーテンがよその子と公園でケンカになった。
割って入ったアントンだが、駆け寄って来た相手の子の父親に、理由も訊かれずに殴られてしまう。
翌日、クリスチャンとエリアスが自分を殴った男ラース(キム・ボドニア)の職場を割り出したことを聞いたアントンは、子供たちとラースの職場を訪れる。
殴った理由を問いただすアントンを、ラースは再び殴るが、アントンは決して手を出すことなく、屈しない姿を子供たちに見せた。
帰り道、殴るしか能のない愚か者だとラースを評するアントンに、エリアスとモーテンは同調するが、クリスチャンは報復しなかったアントンに納得がいかない。
アントンがアフリカへと戻った後、祖父の作業場で大量の火薬を発見したクリスチャンは、爆弾を作ってラースに復讐しようとエリアスに持ち掛ける。一方、アフリカのキャンプでは脚に怪我を負ったビッグマンがやって来る。アントンは周囲に反対されながらもビッグマンの治療を行うのだが……。
| 役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
|---|---|---|
| アントン | ミカエル・パーシュブラント | 菅生隆之 |
| マリアン | トリーヌ・ディルホム | 水野ゆふ |
| クラウス | ウルリク・トムセン | 高岡瓶々 |
| クリスチャン | ウィリアム・ヨンク・ユエルス・ニルセン | 橘敏輝 |
| エリアス | マルクス・リゴード | 野口響 |
| 賞 | 部門 | 候補 | 結果 |
|---|---|---|---|
| アカデミー賞 | 外国語映画賞 | スサンネ・ビア | 受賞 |
| ゴールデングローブ賞 | 外国語映画賞 | 受賞 | |
| ヨーロッパ映画賞 | 作品賞 | ノミネート | |
| 監督賞 | スサンネ・ビア | 受賞 | |
| 男優賞 | ミカエル・パーシュブラント | ノミネート | |
| 脚本賞 | アナス・トマス・イェンセン | ノミネート | |
| ピープルズ・チョイス賞 | ノミネート |
デンマークとアフリカ、子供と大人。全く異なる二つの世界に根を張る暴力―。
憎しみを越えたその先へ 私たちは歩み出すことができるのだろうか?
スサンネ・ビア監督インタビュー、未公開シーン、劇場予告編(約30分予定)
デンマーク、郊外―。学校で執拗なイジメに遭うエリアスは、医師としてアフリカの難民キャンプに赴任している父親アントンが心の支えだ。
ある日、エリアスのクラスに転校生のクリスチャンがやって来る。クリスチャンのイジメっ子への復讐に救われたエリアスは、彼との距離を急速に縮める。
アフリカ、紛争地帯―。アントンは、自身の離婚問題や毎日のように搬送される瀕死の重傷患者に苦悩していた。
そんな時、“ビッグマン”と呼ばれる男が大ケガを負ってキャンプに現れる。彼こそが子供や妊婦までをも切り裂くモンスターだった。
スザンネ・ビア(Susanne Bier, 1960年4月15日 - )はデンマーク出身の映画監督・脚本家・プロデューサー。デンマーク、スウェーデンで1990年代初めからコンスタントに映画製作に取り組んでいたが、2002年のドグマ映画『しあわせな孤独』で知られるようになる。
2007年には初の英語作品で、ハル・ベリー、ベニシオ・デル・トロ主演のドラマ『悲しみが乾くまで』が公開された。
2010年公開の『未来を生きる君たちへ』でアカデミー外国語映画賞を受賞した。
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